部会報第3号 巻頭言 : 部会長就任にあたり

巻頭言

部会長就任にあたり

「水化学」部会部会長 勝村庸介

((独)東京大学大学院)

 

 この度、部会長に就任しました勝村庸介です。よろしくお願い申し上げます。

 振り返ってみますと、二年前にそれまでの水化学専門研究委員会から水化学部会に衣替えして出発しました。内田前部会長の指導のもとで活動を開始しましたが、原子力学会をはじめとし、対外的に思った以上の対応に追われ、非常に忙しい二年間でありました。このような中、内田前部会長の強力なリーダーシップのもとで着実に活動し、部会としての基礎が確立されたものと認識しています。部会スタート直前の2007年3月に、水化学ロードマップを部会として初めて取りまとめました。これにより対外的に水化学部会のプレゼンスが上がるとともに、外部からの期待も大きいことを肌身で感じました。現在、二年を経て新しい「水化学ロードマップ2009」をまとめつつある所ですが、水化学の中での問題は勿論ですが、構造材料や燃料との関連がこれまで以上に重要であることが明らかになり、これら関連分野との連携も必要になっております。また、水化学関連の標準化もスタートしておりますが、これらの活動は外部からも注視される重要な課題と思われます。

 一方で、現在の水化学部会のリソースは十分とは言えない状況であり、その活動もメリハリのある優先度の高いものを選択して取り組む必要があるものと考えています。同時に、これまではやや短期的な対応に追われてきた嫌いもあり、中長期の展望に従った活動もこれまで以上に要求され、そのための将来計画の議論もこれまで以上に必要と考えております。

 これからの二年間、未来に目を向けた水化学部会の活動を展開するにあたり、皆様の益々の協力とご援助をお願いしたします。

(2009年9月吉日)